メチルロザリニン塩化物の使用について

当院ではメチルロザリニン塩化物（別名：ピオクタニン、ゲンチアナバイオレット、クリスタルバイオレット）を含有する製剤を調整、使用しています。
令和3年12月厚生労働省より「薬事・食品衛生審議会分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」の審議結果として『医療用医薬品においてメチルロザリニン塩化物の含有を認めないこととする。
ただし、代替品がなく、当該医薬品によるベネフィットがリスクを上回る場合に限り、そのリスク（遺伝毒性の可能性及び発がん性）を患者に説明し、同意を得た上で投与することを前提として認めることを許容する。』と発表されました。
当院では対象となる患者さんお一人ずつに直接説明を行った上で同意をいただく代わりに病院ホームページ上にて情報公開することにより実施します。
なお、本件に同意をいただけない場合又はお問い合わせなどございましたら、主治医またはスタッフまでご連絡ください。

使用目的

メチルロザリニン塩化物（別名：ピオクタニン、ゲンチアナバイオレット、クリスタルバイオレット）は消毒、着色等の目的で有効成分又は添加物として使用されています。当院でも希釈した院内製剤を手術、内視鏡等の際の組織染色や殺菌・防腐目的で各種処置の際に使用しています。
また、メチルロザリニン塩化物を含有するスキンマーカーを使用しています。

当院で使用する理由

多くの病院で使用実績があり安全な使用が見込まれています。
使用するメチルロザリニン塩化物は希釈されており、使用量は少量です。
処置時のマーキングや消毒等の目的で一時的に使用するため、体内に長く残存することは考えられません。
多くの場合代替品が存在しません。

委員会承認について

本件については令和5年2月9日当院倫理審査委員会にて承認されております。

令和5年3月
神戸掖済会病院