地域のかかりつけ医の先生方へ

心不全再入院予防継続管理料について

当院では、急性心不全で入院された患者さんが、退院後も地域で安心して療養を継続できるよう、地域のかかりつけ医の先生方と連携した再入院予防の体制づくりを進めています。

心不全は、退院後の体重増加、浮腫、息切れ、血圧変動、腎機能悪化、電解質異常、服薬中断、塩分・水分管理の乱れなどをきっかけに再増悪し、再入院につながることがあります。

心不全再入院予防継続管理料は、急性心不全で入院した患者さんに対して、入院中から多職種で介入し、退院後も地域の医療機関と連携して継続的に管理する取組に関係する診療報酬項目です。

当院からの診療情報提供書の表記について

当院から地域の先生方へお送りする診療情報提供書等には、今後、文書の目的が分かりやすいように、タイトルや欄外表示を整理していきます。

心不全再入院予防継続管理料に関係する患者さんについては、通常の診療情報提供書(Ⅰ)とは別に、心不全再入院予防を目的とした情報提供であることが分かるように表示する予定です。

例:
関連する診療報酬項目: 心不全再入院予防継続管理料

この欄外表示は、地域の先生方が文書の目的を確認するための補助表示です。算定を保証するものではありません。

診療情報提供書(Ⅰ)・診療情報提供書(Ⅱ)・連携強化診療情報提供料等との違いについては、以下のページもご確認ください。

診療情報提供書・情報提供料の使い分けについて

この診療報酬項目の位置づけ

心不全再入院予防継続管理料は、急性心不全で入院した患者さんについて、退院後の再入院を予防するために、病院と地域の医療機関が連携して継続的に管理することを評価する項目です。

当院で入院中から心不全再入院予防のための評価・指導・退院後方針の整理を行い、退院後は地域の先生方と情報を共有しながら、患者さんの状態を継続的に確認していくことを想定しています。

地域の先生方にとっては、主に心不全再入院予防継続管理料3が関係する可能性があります。

管理料3は、診療所または病院で、退院後の心不全患者さんを外来で継続管理する場合に関係する項目です。点数は6回目まで400点、7回目以降225点で、1年を限度として月1回算定する整理です。

ただし、実際の算定には、施設基準、患者条件、研修参加、診療録記載等の要件があります。

想定される患者さん

たとえば、以下のような患者さんを想定しています。

・急性心不全で当院に入院された患者さん
・退院後も心不全増悪リスクが高い患者さん
・体重、浮腫、息切れ、血圧、脈拍などの継続確認が必要な患者さん
・利尿薬、降圧薬、心不全治療薬の調整が必要となる可能性がある患者さん
・腎機能、電解質、BNP又はNT-proBNPなどの定期確認が望ましい患者さん
・栄養状態、塩分・水分摂取、服薬状況の確認が重要な患者さん
・当院と地域の先生方で役割分担しながら再入院予防を行う患者さん

当院の主な役割

当院では、心不全で入院された患者さんについて、退院後の地域連携を見据え、必要に応じて以下の情報を整理します。

・心不全の原因疾患
・心機能評価
・入院中の治療経過
・退院時の状態
・退院時処方
・利尿薬や心不全治療薬の調整方針
・体重・血圧・脈拍の管理目安
・腎機能・電解質・BNP又はNT-proBNP等の確認目安
・栄養・塩分・水分管理に関する注意点
・再紹介・再受診を検討いただきたい目安
・急変時や増悪時の対応方針

また、地域の先生方が継続管理しやすいよう、可能な範囲で診療情報提供書等に必要事項を記載してお伝えします。

地域の先生方にお願いしたい主な確認項目

退院後の心不全管理では、以下の確認が再入院予防に重要です。

・体重増加
・下腿浮腫
・息切れ、労作時呼吸困難
・起坐呼吸、夜間呼吸困難
・血圧、脈拍
・服薬状況
・利尿薬の内服状況
・食事、塩分、水分摂取状況
・腎機能
・カリウムなどの電解質
・BNP又はNT-proBNP
・栄養状態
・フレイルやADLの変化

病状変化や専門的判断が必要な場合には、地域医療連携室を通じて当院へご相談ください。

対象となる主な流れ

  1. 当院に急性心不全で入院
  2. 入院中に多職種で再入院予防に向けた評価・指導を実施
  3. 退院後の地域管理に必要な情報を整理
  4. 当院から地域の先生方へ心不全再入院予防に関する情報提供
  5. 地域の先生方が外来で継続管理
  6. 必要に応じて、地域の先生方から当院へ相談・再紹介
  7. 当院で再評価・専門外来・再入院対応を検討

管理料1・2・3の大まかな整理

心不全再入院予防継続管理料には、管理料1、管理料2、管理料3があります。

区分主な場面点数の概要
管理料1急性心不全で入院中の患者さんに対し、入院中に多職種で介入する場合入院中1回に限り1,000点
管理料2管理料1を算定した医療機関等が、退院後に外来で継続管理する場合6回目まで700点、7回目以降225点。1年を限度として月1回
管理料3地域の診療所または病院等が、退院後の心不全患者さんを外来で継続管理する場合6回目まで400点、7回目以降225点。1年を限度として月1回

地域の先生方が算定対象として検討される場合は、主に管理料3が関係します。

ただし、管理料3を算定するためには、患者条件、施設基準、研修参加、心不全再入院予防チームの体制、記録要件等を確認する必要があります。

算定時の注意点

心不全再入院予防継続管理料は、すべての慢性心不全患者さんが対象になるわけではありません。

急性心不全での入院、入院中の評価・指導、退院後の連携、初回算定の時期、施設基準、研修参加、診療録記載等を確認する必要があります。

また、管理料3を算定する医療機関では、心不全再入院予防チームの設置や、管理料1または2を届け出る医療機関が主催する研修への参加などが求められる場合があります。

実際の算定可否は、各医療機関の届出状況、施設基準、患者さんの状態、同月算定、診療録記載、最新の告示・通知・疑義解釈等によりご確認ください。

当院からのお願い

当院から心不全再入院予防に関する情報提供を受け取られた場合は、文書タイトルおよび欄外の関連する診療報酬項目をご確認ください。

また、退院後の経過で以下のような変化がある場合は、当院へご相談ください。

・短期間での体重増加
・浮腫の悪化
・息切れの悪化
・血圧低下または著明な上昇
・徐脈、頻脈、不整脈の悪化
・腎機能悪化
・カリウム異常
・BNP又はNT-proBNPの上昇
・利尿薬調整に迷う場合
・再入院の判断に迷う場合

当院では、地域の先生方と連携しながら、必要時には専門外来での再評価、検査、治療方針の確認、再入院対応を行います。

ご注意

本ページは、地域医療機関の先生方との連携を円滑にするため、心不全再入院予防継続管理料に関係する概要を整理したものです。

欄外に記載する関連項目は、算定を保証するものではありません。

実際の算定可否は、患者さんの状態、診療の内容、紹介元・紹介先の医療機関区分、施設基準、届出状況、同月算定、診療録記載、最新の告示・通知・疑義解釈等により異なります。

正式な算定判断は、最新の診療報酬点数表、告示、通知、疑義解釈等をご確認ください。

【心不全再入院予防】管理料3の算定に関する意向調査へのご協力

当院では、急性心不全で退院された患者さんの再入院を防ぐため、地域の先生方との「二人三脚」の管理体制を推進しています。

つきましては、「心不全再入院予防継続管理料3400/225点)」 の算定を検討・実施予定のクリニック様を事前に把握し、よりスムーズな情報提供を行いたいと考えております。

算定予定の先生方へのサポート
  • 専用ケアプランの提供: 患者さんごとの管理目安をまとめた「地域連携ケアプラン」を重点的に共有します。
  • 情報提供書の工夫: 算定の目安となるよう、紹介状の欄外に関連項目を明記します。
  • 勉強会のご案内: 算定要件に関わる研修会等の情報を優先的にお届けします。

お問い合わせ

心不全患者さんの退院後連携、再紹介、共同管理、受診調整については、当院地域医療連携室までお問い合わせください。