救急科・総合診療部
取得可能専門医
- 日本専門医機構 総合診療専門医
当院は、総合診療領域の基幹病院です。 - 神戸掖済会病院総合診療専門研修プログラム
総合診療医とは、『幅広い視野で患者と地域を診る医師』です。
総合診療医は状況を俯瞰的に捉えた上で、自分が果たすべき役割は何か、連携すべき相手は誰か、働きかけるべきセクターはどこかを考えながら、患者や住民にとっての最善を目指して活動します。(日本専門医機構ホームページより)
総合診療領域(当院における総合診療科・救急科)研修について
神戸掖済会病院を基幹施設とする総合診療専門医の取得を目指す3年間のカリキュラムです。3年間のうち2年間が神戸掖済会病院での研修、残り1年間は協力施設での研修(名古屋掖済会病院の救命救急センター研修3ヶ月と小児科研修3ヶ月、聖隷淡路病院で6ヶ月の地域医療研修)となります。
当院は人口21万人の神戸市垂水区に位置する325床、年間救急搬送台数4700件の二次救急病院です。私たちは総合診療科・救急科として勤務しており、救急外来での診療および各種疾患(肺炎、尿路感染、外傷、ICUでの重症管理など)の入院主治医が業務の中心です。研修プログラムではこれに加えて一般内科外来、消化管内視鏡検査の研修も行います。救急の比率が高いこと、いわば「救急を入り口とした総合診療」研修が当プログラムの特徴です。
高齢化が進む日本において、救急と総合診療は重なる部分が大きくなっています。救急受診の患者さんの多くは高齢者で複数の疾患を抱えており、臓器別ではなく分野横断的に診療を進める必要があります。当科のみで治療が完結する場合もありますが、しばしば当科がハブとなり、院内各科の協力を仰ぎつつ種々の調整をすることが求められます。
自宅での生活困難、生活破綻が救急搬送という形で顕在化する場合も多く、患者さんだけではなくご家族のニーズや背景にも目を配り、院内、院外の他職種と協力して治療のゴールを設定する能力も必須です。地域密着型病院の二次救急は、総合診療研修の場に適していると私は考えています。
当院で研修するみなさんに私たちが望むことの一番は、卒後、日本の地域医療にしっかり貢献して頂くことです。活躍の場はどこでも構いません。患者さんの疾患、患者さんの生活、ご家族の生活、それを取り巻く地域の環境に視線を向け、医療従事者や他職種と協力して働く能力を身につければ、勤務医でも、開業医でも、もしくはそれ以外の形でも、間違いなく社会に貢献できると信じています。
私自身もまだまだ未熟ですが、このような医師になりたいと願いながら、日々働いています。卒後の活躍の場はどこでも構いませんと書きましたが、正直に申し上げると、もし卒後も当院に残り私たちとともに働いて頂けたらなお嬉しいです。「救急を入り口とした総合診療」研修に興味をもって頂いた方はぜひ見学にお越しください。神戸でお待ちしています。
公益社団法人 日本海員掖済会 神戸掖済会病院
総合診療科・救急科・麻酔科部長 馬屋原 拓
総合診療科・救急科スタッフ
診療局長
馬屋原 拓
資格・専門医・所属学会 | ・麻酔科標榜医 ・日本専門医機構認定麻酔科専門医 ・日本麻酔科学会指導医 ・総合診療専門医 ・総合診療専門研修指導医 ・救急科専門医 ・厚生労働省指定オンライン診療研修修了 |
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冨田 雅史(消化器外科・一般外科)
資格・専門医・所属学会 | ・日本外科学会 専門医・指導医 ・日本消化器外科学会 専門医・指導医 ・日本内視鏡外科学会 技術認定医 ・日本内科学会 認定内科医 ・日本臨床栄養代謝学会 認定医 |
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副部長
片山 智博
資格・専門医・所属学会 | ・日本外科学会 外科専門医 ・総合診療専門医 ・総合診療専門研修指導医 ・救急科専門医 |
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医員
松浦 一義
資格・専門医・所属学会 | ・総合診療専攻医 |
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新井 啓之
資格・専門医・所属学会 | ・総合診療専攻医 |
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永田 謙太郎
資格・専門医・所属学会 | ・総合診療専攻医 ・日本内科学会所属 |
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東 佑樹
丸尾 英作
資格・専門医・所属学会 | ・総合診療専攻医 |
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金村 剛宗
2023年度診療実績
外来患者延数 | 6,527名 |
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入院患者延数 | 36,088名 |
救急患者数 | 6,492名 |
(内、救急車受入数) | 3,081台 |
学会発表
- 松浦一義、井上美奈子、片山智博、馬屋原拓. 高齢者の総胆管結石性胆管炎で保存的治療を選択した場合の予後. 日本救急医学会第48回学術集会 2020
- 井上美奈子、馬屋原拓、片山智博、松浦一義. β遮断薬内服患者のアドレナリン抵抗性アナフィラキシーショックにグルカゴンが有効であった一例. 日本救急医学会第48回学術集会 2020
- 松浦一義、馬屋原拓、新井啓之、片山智博、藤久和. 高齢者の繰り返す嘔吐と意識低下の原因をリバスチグミン製剤による急性コリン性作動症候群と疑った一例. 日本病院総合診療医学会第23回学術集会 2021
- 新井啓之、馬屋原拓、片山智博、松浦一義、藤久和. 新型コロナウィルス肺炎との鑑別に苦慮した重症急性好酸球肺炎の一例. 日本病院総合診療医学会第23回学術集会 2021
- 門口佳乃子、馬屋原拓、新井啓之、松浦一義、片山智博. コリンエステラーゼ阻害薬による急性コリン作動性症候群はどの程度見逃されているか. 日本内科学会第235回近畿地方会 2022
- 井上美奈子、片山智博、新井啓之、松浦一義、馬屋原拓. 溺水の原因となった脳悪性リンパ腫の一例. 日本内科学会第235回近畿地方会 2022
- 秋田純、馬屋原拓、片山智博、東佑樹. 右側臥位でのみ著明な低酸素と一回換気量低下をきたした、人工呼吸管理中の右気胸の一例. 日本内科学会第238回近畿地方会 2022
- 東佑樹、馬屋原拓、片山智博、後藤一. 意識障害を伴うレジオネラ肺炎の頭部MRI拡散強調画像(DWI)で脳梁膨大部および大脳皮質の高信号を認めた一例. 日本内科学会第238回近畿地方会 2022
- 鈴木彩日、馬屋原拓、片山智博、新井啓之、松浦一義、永田謙太郎、 丸尾英作. 人工呼吸器管理を要した重篤なガランタミン急性中毒の一例. 第27回日本病院総合診療医学会 2023
- 永田謙太郎、片山智博、馬屋原拓、新井啓之、松浦一義、丸尾英作. 餅による中枢気道閉塞に対して外科的気道確保を試みたが有効ではなかった一例. 第27回日本病院総合診療医学会 2023
- 丸尾英作、馬屋原拓、片山智博、新井啓之、松浦一義、永田謙太郎、田口菊久子. 当院職員新型コロナ既感染率の推移から、現在の全国既感染率を推測する. 第27回日本病院総合診療医学会 2023
- 河合大成、馬屋原拓、片山智博、島田憲弘、福岡良佑、平井優哉、内橋正雄、松浦一義.ロクロニウムによる難治性アナフィラキシーに対してスガマデクスを投与した一例.第52回日本救急医学会総会
- 松浦一義、馬屋原拓、永田謙太郎、丸尾英作、東佑樹、新井啓之、片山智博.新型コロナ感染から副腎クリーゼに陥ったシーハン症候群患者の一例.第52回日本救急医学会総会2024
- 片山智博、新井啓之、永田謙太郎、丸尾英作、東佑樹、馬屋原拓.経口摂取不良となった高齢者における人工栄養に関する選択:コロナ禍前後での比較.第52回日本救急医学会総会2024
論文発表
- 馬屋原拓、片山智博、松浦一義、井上美奈子. β遮断薬内服患者のアドレナリン抵抗性アナフィラキシーショックにグルカゴンが有効であった一例. 日本集中治療医学会雑誌2021; 28(2): 126-127
- Hirota K, Mayahara T, Fujii Y, Nishi K. Asymptomatic Hypoxemia as a Characteristic Symptom of Coronavirus Disease :A Narrative Review of Its Pathophysiology. COVID-19. 2022; 2(1): 47-59
- Mayahara T, Fukuoka R, Shimada N, Nishiyama J. Spontaneous hyperinflation of a giant bulla of the non-ventilated lung during laparoscopic cholecystectomy under one-lung ventilation: a case report. JA Clin Rep. 2022 Aug 9; 8(1): 62
- 穆慧麗、馬屋原拓、島田憲弘、福岡良佑、西山淳二. 帝王切開術後の腹部X線写真で遺残造影剤を腹腔内異物と誤認した1症例. 麻酔 2022; 71: 1228-30
- Mayahara T, Katayama T, Higashi Y, Asano J, Sugimoto T.(December 20, 2023) Position-Dependent Symptoms of Pneumothorax During Mechanical Ventilation: A Case Report. Cureus 15(12): e50820. doi:10.7759/cureus.50820
- Suzuki A, Mayahara T, Katayama T, Arai H, Matsuura K, Nagata K, Maruo E. Cholinergic Crisis with Normal Serum Cholinesterase Levels due to Excessive Galantamine Ingestion: A Case Report. JMA J. 2024;7(2):292-294.