臨床検査部
心電図・生理機能検査
心臓は全身に血液を循環させるため常に動いており、微量の電流を発生しています。
この電流を記録したものが心電図です。
一般的な心電図は安静状態でとりますが、必要に応じてからだに負荷をかけてとったり、長時間通常の生活時の心電図をとったりします。
心電図室では、他にも呼吸機能能検査・脳波・ABI/PWVなどの検査も行います。
12誘導心電図
心臓の電気的興奮をみることにより、不整脈、心筋障害、肥大などがわかります。
負荷心電図
運動により心臓に負担をかけ、心電図の変化を調べます。
・マスター負荷心電図:階段の昇り降りで負荷をかけます。
・トレッドミル負荷心電図:ルームランナーの上を歩くことにより負荷をかけます。
・エルゴメーター負荷心電図:固定した自転車のペダルをこぐことにより負荷をかけます。
・心肺運動負荷試験(CPX):マスクを装着したままエルゴメーターで負荷をかけ心電図を調べます。呼気中のCO2、O2の分析を行うことにより、適切な運動量を決めることができます。また、心臓リハビリの運動療法の効果をみることもできます。
ホルター心電図、ホルター・血圧測定心電図
長時間の心電図を記録するため、小さな器械を装着したまま帰宅していただきます。
器械を装着している間は、入浴・シャワーはできません。翌日も指定時間に来院していただき、器械を取り外します。
呼吸機能能検査
肺活量、1秒率(1秒間で吐き出せる息の量)を測定します。
この検査で喘息やCOPDなどの診断・治療の効果を確認できます。
また手術前に換気状態を調べることもあります。
脳波
きわめて小さな脳の電気信号を記録します。
脳に関する病気の診断や、治療の効果を確認できます。
ABI/PWV検査
脈が血管を伝わる速さ(PWV)と、血管のつまり具合(ABI)を調べます。
両手・両足の4ヶ所の血圧と心電図・心音図を測ります。
睡眠時無呼吸検査
ポリソムノグラフィ(PSG)、PSG簡易法、動脈酸素飽和度測定(パルスオキシメーター)機器があります。
PSGは1泊の入院をしていただき、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の確定診断や、その分類、重症度判定に有用です。
脳波、鼻・口の気流センサー、胸・腹の動きをみるセンサー、心電図、パルスオキシメーターなどの電極を装着し、夜間就寝時に眠りが中断されていないか調べます。
PSG簡易法、パルスオキシメーターは機械を自宅に持ち帰り、夜間にご自身で装着して寝ていただくスクリーニング検査です。
機械の操作方法や装着方法は、臨床検査技師が詳しく説明します。
神経伝導検査
手や足の神経を刺激して、興奮が伝わる速度や、時間などを調べる検査です。
手足のしびれや、力が入りにくいなどの症状があるときや、糖尿病の合併症(神経障害)の有無を調べます。
電気刺激を加えますので多少の不快感を伴いますが、非侵襲的な検査です。